London1日目

 5時起床。ついにこの日がやってきた。6月にSPTでハムレットを観てから約2ヶ月。
思いつきと勢いと愛だけで、本当にロンドンまで観に行ってしまうのか?自分?!と、かなり浮ついた気持ちで荷物の最終チェック。
 早朝の恵比寿をスーツケースをがらがらからいわせながら歩く。山手線に乗って渋谷駅へ。
全く旅の実感がわかないまま成田エクスプレスを待つ。ほぼ満席。大学生らしき若い子が目立つ。そうか、まだ夏休みなのね・・・。そうこうしているうちに成田空港に到着。
ヴァージン・アトランティック航空は第一ターミナル。

 格安航空券なので、団体カウンターへ。VSのカウンターをチェックしてみると、8時30分からのチェックインの開始とある。旅行会社からのメールでは、「団体カウンターで航空券渡し・航空会社カウンターでのチェックイン」と明記してあったので、3時間前だったけど航空券はもらえるだろうと、カウンターに行ってみる・・・。 
 しかし「8時半からでないとお渡しできません!」な、なぬううううう!30分もここで待てというのか〜!!!確かに受け付けカウンターは「セキュリティの外にある」Dカウンターではなく、「機内預け荷物のチェック後」のEカウンター。
ちょっと想像力を働かせればこのままチェックイン・搭乗券渡しというパターン。
メールの文面を鵜呑みにした自分のせいなので、仕方なくそのままぼけーっと30分待って、
ボーディングパスを受け取り、荷物を預けて身軽になる。
 

恒例のスタバ

スタバでショートモカ。

地図を見直して
今日からの計画を確認する。
出発直前のこの時間が
一番楽しいかもしれない。
 
 

 

 両替して出国。修学旅行の高校生がうじゃうじゃ。どうやらグアムに行くらしい。
なんて贅沢な・・・といっても確かに国内旅行よりも安いケースもあるからな。
に、してもその制服のガキ集団は非常にうっとうしい。うるさいし。同じ飛行機の人は災難だな。
な〜む〜(−人−)

 免税店にて化粧品のお買い物なんぞをしてると、あっという間に搭乗時間。あわてて洗面所で顔を洗って、こってり保湿。もちろんすっぴん。かろうじて眉はかいたけど。万が一素敵な客室乗務員がいても「何があっても絶対無理」な顔で搭乗。

 VS901便はエアバスなので、細身の機体。Yクラスのシート配列も2・4・2が中心。
後方の席だったので、2・3・2となっている3並びも通路側の席。まだ割と新しい機材らしく内装もきれい。客入れのBGMもUKロック!さすがヴァージングループ。
 アメニティキットは聞いていたものよりも小さなポーチで、ちょっとがっかり。
機内安全ビデオのアニメーションがおしゃれ。ついつい真剣に観てしまう。以前はこのナレーションはユアン・マクレガーがあてていたそうな。
 11時過ぎほぼ定刻に離陸。隣の席は空いていたので気分的にかなり楽ちん。噂通り機内エンターテイメントも充実。コントロールスティックのデザインがかっこいい〜。機器の問題でこのフライトでは大好きなスカイマップが使えないのが残念。

 Yクラス担当の客室乗務員に日本人の男性を発見!国内外問わず、日本人スチュワードって、私は初めての経験。背はあくまでも高く、スリムで、しかもちょっと雰囲気があって素敵!眼鏡がよくお似合い(自他とも認めるメガネフェチ)。鋭くネームプレートチェック。
で、でも、こっちは曲がり角を曲がりきって久しいお肌をテカらせている訳で・・・とほほ。

 ロンドン気分を盛り上げる為に、映画は「007/ダイ・アナザー・デイ」とハリポタ「賢者の石」「秘密の部屋」を観る。我ながら安易だ〜。オンデマンドなので、好きなときに観られて、席もたてるので便利便利。
 ロンドンは一人旅の女性が多いとは聞いていたけど、機内も「お一人様」が目立つ。ま、自分も思いっきりそうなんだが。

 機内食はYクラスでも、チキン・ビーフ・ベジタブル・和食(松花堂弁当)の4種類からチョイスできる。VSの和食の評判を確かめるべく、迷わず和食をチョイス。
 松花堂の黒いお弁当箱。そのふたの上には竹の皮につつまれたものが!
勿論インスタントだけれど、その場でクルーが汁椀にお湯をそそいでくれるおみそ汁まで!!
竹の皮に包まれていたのは、なんと「おこわ」。かなりうれしい。
おかずも煮物や焼き物、鶏のつくね、きんぴら、酢蓮等々ちまちまとしていて、十分おいしくいただきました。デザートは小さな小さなヨモギ団子(^^)かわいい〜
 リフレッシュタイムにはアイスクリームが配られました。
なぜか「うまか棒」のチョコナッツ。
(恵比寿の焼き肉屋「トラジ」で最後にサービスされるのと同じやつ。あれ、チョコだと「当たり」な感じがするんだよね〜ミルク味だと「なんとなくハズレ」。)

2度目の軽食はチキンのチーズソース・ライス添え。
野菜カレーともう一品の3種類からのチョイス。
なんで他人の食べているカレーって美味しそうにみえるんだろう。ああ、カレーにしておけばよかった、一人旅だとこういうときいろいろ味わえないのがつらいわあ・・・とひとりもんもんとする。チーズソースがちょっとしょっぱかったけど、それなりに美味しく頂きました。

いただきま〜す
おお! 充実〜♪左奥の丸いのがお団子 二度目の機内食カトラリーもスケルトン


 そんなこんなで、かなり快適にフライトを過ごして、あっという間に12時間。
定刻30分前の15時にロンドン・ヒースロー空港に無事到着。
なんとなく薄暗くて、ぱっとしないのは駐機されたスポットがターミナルのはじっこだからか?
イミグレは案外空いていて、殆ど待つことなく審査官の前へ。さらっとおきまりの質問だけで、スタンプをもらって無事入国。
おお〜初ヨーロッパだ!
 しかしなんだかあっけないぞ。審査場はとにかく並ぶし、質問はきびしいし・・・と聞いていたのでかなり拍子抜け。
 荷物も結構早く出てきて、とっととヒースローエクスプレスの乗り場へ向かう。
・・・・と、到着ゲートは出迎えの人で大混雑!!わらわらわらわら・・と半端じゃない人垣。
しかもお出迎えな訳で、みんなが一斉にこっちを・・・妙に照れる。
いや、別に自分に注目してる訳じゃないんだけど。
しかしここで待ち合わせの人やガイドを見つけるのは至難の業かと。

 チケットはあらかじめオンラインで購入しているのし、迷うことなく乗り場に到着。
ヒースローエクスプレスはNEXをもっと快適にした電車。シートもゆったりしているし、荷物置き場も見通しがよく安心。BBCのニュースも流れている。
 しかし線路沿のレンガ壁は落書きだらけ。本場のパンクスか?!とびびりつつ、約20分でパディントン駅に到着。
 

 ヨーロッパの駅舎らしいアーチの天井が印象的。気分は「世界の車窓から」。
 とりあえずキオスクで「英国版ぴあ」の情報誌「TimeOut」を購入して小銭を作る。
タクシー乗り場からブラックキャブに乗ってホテルまで。15分〜20分くらいで£9。チップ込みで£10支払う。ホテルにチェックインしたのが16時45分。なかなか効率的。

St.GilesHotel
外観 せ、狭い! ううむ。 必要最低限

 St.GilesHotelはアメリカンスタイルのビジネスホテル。
かなりのお値打ち価格での宿泊だし、そもそもシングルなので狭い部屋だろうと覚悟してたけど、本当に狭かった(^^;;;でも部屋は清潔で、ルームセーフも完備。バスタブはないけどお湯もじゃんじゃん出るし、寝床としては全く文句ありません。はい。

 立地はウェストエンドのはじっこ、トッテナムコートロード駅前。ホテルの正面はスーパーマーケットのセインズベリーと日本からは撤退してしまったブーツ。コンビニも隣接していて本当に便利。バスもセンターポイントがターミナルになっているので使える路線も多く、ミュージカル鑑賞を軸にして街歩きするには最高の立地。
 ホテルライフを満喫とか、ヨーロピアンなホテルに泊まりたい、という向きにはシンプル過ぎるでしょうが、ホテル代の馬鹿高いロンドンでは貴重な存在では?実際宿泊客も出張のビジネスマンが目立ちます。(中国人の団体さんがチェックインしているのをみかけた位で、結局日本人には滞在中一回も出くわしませんでした。)

 さっとシャワー浴びて、簡単に荷物整理したら、早速おでかけ。疲れも時差ボケも全くなく、快調快調。
 まずはホテルのお隣のドミニオンシアターで、今夜の「We will rock you」のチケットを購入。サークルを選ぶ。
 オックスフォードストリートへ。マークス&スペンサーで晩ご飯にサンドイッチと水を買う。
サンドイッチ、すごく美味しそう!具のバリエーションも豊富で、たっぷりしていて、
「本当にロンドンのごはんはまずいのか??」と思わせるルックス。
マークス・・は市民がロンドンで最も信頼して食料品を購入するスーパーらしいのだけれど、
確かに衣料品・家庭雑貨も含めて全てがオリジナル商品。シンプルで、好感が持てる。
ここのサンドイッチならきっとロンドンのサンドイッチの平均的な味がするんだろうな〜。
 
 18時30分頃、一旦ホテルに帰って、サンドイッチで軽く夕食。あまり冒険しないで、ツナときゅうり。この組み合わせでまずいなんてありえないよ〜・・・ぱくっ。

・・・・あ、味がない!

 いや、味がないわけじゃなく、なんともぼんやりとした味。パンもちょっとぱさっとしていて。
うううむ・・・まずいとは言えないけど、見た目がいいだけに裏切られます。

 
オックスフォードストリートにて ばんごはん ドミニオン劇場

「We will Rock You」

 気を取り直してドミニオンシアターへ。ホールにもフレディのポートレイトが並べられ、それを眺めるだけでもかなり楽しい。プログラムのセットは高かったので割とあっさりとあきらめる。
物販はキャップ、Tシャツ、マグカップなどなど盛りだくさん。ペンライトも売ってます。 
 気軽にミュージカルを楽しみにきました!!というカジュアルで明るい雰囲気。家族連れも多く、日本人観光客も沢山来場している。とはいえ劇場内の装飾はかなり格調高いもの。なんとオーケストラピット(というか、この場合はバンド)が3F上手に。
 
 いきなりレディオ・ガガからスタート。もう大興奮!しょっぱなから意味もなく泣けてくる。
(勿論泣けるシーンではない。年のせいか、最近素晴らしいものに出会うとすぐ涙が・・・)
ガリレオ・フィガロもかっこいいし、スカラムーシュもパワフルなパフォーマンスを見せてくれる。
ストーリー自体はかなりゆるゆるなのは許そう。

 「We will Rock You」では会場全体がお約束の手拍子足拍子で大盛り上がり!
当然自分もこぶしを突き上げて歌う歌う。も〜最高。

 カーテンコールで「ボヘミアンラプソディを聴きたいかい?!」というちょっとじらす演出もあったりして、これがまたお約束とはいえ憎い!!
 英語力の問題で細かなジョークは理解できないものの、十分満足。これを観にまたロンドンに来ても良いくらい楽しい。QUEENのファンでなくてもこれはおすすめです。
やっぱり「歌う必然性」のあるミュージカルはいいねえ。うむうむ。
                                      
 10時過ぎに終演、コンビニでビールを買ってホテルに戻る。
因みにコンビニも例外なく23時までしかアルコール販売をしていないので、ロンドンで部屋飲みしたい人は要注意。シャワーを浴び、ぐびっとビールを飲み、ロンドン初日も幕切れへ。