5/18(Tue)   

ネロとパトラッシュ


朝食。チーズオムレツを焼いてもらう。

  いよいよベルギーも最終日。今日はアントワープへ向かって、その足でタリスでパリ経由で帰国。

 おめざにピンクグレープフルーツのフレッシュジュースをごくごく飲んで、卵料理のコーナーでチーズのオムレツをオーダー。ベークドトマト、ポテトに野菜、カットフルーツなどなどとあわせて。
 コーヒー・紅茶は大きなポットでサービスされる。写真とるの忘れたけど、このデザインがまたキュート。
 
 昨日はその場で焼いてくれるブリュッセルワッフルのワゴンもあったのに、週末だからか姿が見えず残念!!今日食べようと思ったのに〜。ああ〜失敗。マリオットホテルの朝ごはんはかなりおすすめ。 

  相変わらず、たいした買い物をしていないので、あっというまにパッキン終了。チェックアウトして、プレメトロでブリュッセル南駅に向かう。土曜日の朝とはいえ、もう8時半過ぎ・・・・駅はがらんとして人気なし。閑散。ごみも散乱。乗降客より物乞いのおばちゃんのほうが多い。雰囲気としては早朝の新宿歌舞伎町界隈的な風情。さすがにカラスはいないけど。ま、別に危ない訳じゃない。

 南駅でコインロッカーに荷物を預ける。ロッカーの大きさで料金が違う。ディスプレイの指示通りにコインを入れるとキーナンバーがプリントされるので、取り出すときにはそのレシートに記載されたNOを入力する。案内の画面には日本語も選択できるので簡単簡単。
 窓口でアントワープまでの往復切符を購入。ウィークエンド料金なので6.2EURと格安。おんぼろ電車はそれなりに混雑していて、赤ちゃんと、5歳くらいの男の子を連れた家族と相席になる。どうやらアントワープのおばあちゃんちに行くらしい。(当然仏語だから想像の域をでてない・・・)

 アントワープ中央駅は駅舎全体がアールヌーボーの素晴らしいデザインで構成されている。ヨーロッパの駅、というムード満点。
 
ブリュッセル南駅のコインロッカー
手荷物預り所の隣
こんなディスプレイ アントワープ中央駅行きのIC
お得なウィークエンド料金 アントワープ中央駅 素晴らしい駅舎
ホームから降りるとこんな感じ 駅正面から 街並み

ネロ「とうとう、とうとう僕はみたんだ・・・」(号泣)
 
 ブリュッセルに比べて、どことなくつき抜けた感じ。港町特有の開放的なヤバさが漂う街並み。メインストリートのドゥ・イゼル通りからメール通りをぬけ、フルン広場にたどり着くと、そこにはノートルダム寺院を背にしたルーベンス像。

 アントワープといえば、なにはなくとも、ネロ少年も観た、「例のルーベンス」を拝観しなくては!という訳で、ノートルダム寺院へ。拝観料2EUR。

 この物語の原作は、1872年に発刊されたイギリスの女性作家ウィーダの小説。しかしご当地向けには翻訳されていなかったため、地元アントワープの人々は「フランダースの犬」という物語があるということすら知らなかったのである。しかし、アニメを見た日本人観光客がルーツを求めて続々とやってきたから・・・さあ大変。
 あの話って、粉屋をはじめとしてアントワープのオトナ達、すごく冷酷に書かれてるからなあ。貧しいけど心やさしいネロをドロボー扱いしたり。あのラストも日本人の感覚ではとても美しいけど、現世でなんの利益も得なかったネロの人生。ウケるわけないよね・・・。


 で、ついにやってきました・・・ルーベンスの「キリスト昇架」「キリスト降架」「聖母被昇天」を目の前に、あのラストを思ってうるうるうる。教会内部の表現がアニメでの記憶と重なる。あれってかなり忠実な描写なのでは・・・。

 実はここでは、ルーベンスの他に収蔵されている絵画の充実ぶりに感嘆させられる。
 
 教会近くのみやげ物屋で非常に情けない日本語で「ネロとパトラッシュ」と書かれた絵葉書購入。これはかなり笑える。いらっしゃるかたは是非是非どうぞ。脱力系土産の最右翼。

 グローテマルクトへの道端に、ベールと花で飾られた愛らしい車。あれれ?どこかで結婚式??と思っていたら、市庁舎前ではシャンパンをあけてウェディングパーティが。いいですね〜明るくて、おおらかで、素敵。ハッピーなその雰囲気に、しばらくそのパーティの様子をぽけーっと眺める。
 一組目が市庁舎の中に消え、次のカップル登場。今度はゴッドファーザー並みのロングリムジンがばんばん登場。ほほ〜。
 
 
ルーベンス像 ノートルダム寺院 ここ!ここでネロは天使達に・・・(涙)
聖母被昇天 キリスト昇架 キリスト降架
美しい! 市庁舎 英雄ブラボーの像
おやおや?? あ!お嫁さんです パーティで発見!かっこいい彼。
 
 そんなこんな感じででひとさまの幸せのおすそ分けをあずかっていると、ただでさえ時間がないのに、もう午後に。もともと王立美術館に行く時間は全くないので、せめてもとルーベンスの家へ。これがまた入場制限ありの大混雑。
 収蔵絵画はもちろん、調度品も素晴らしく、外交官・画家として大活躍した当時の生活ぶりがうかがえます。
 
 アントワープ中央駅までワッフル(今度はチョコがけ)を食べ歩き。これがランチがわり。もっと時間をかけて街を歩きたかった・・・ちょっと心残り。
 

 またまたICに乗って、ブリュッセル南駅まで戻る。コインロッカーから荷物を取り出して、構内にあるAFのカウンターでタリスとエアフランス(CDG-NRT)のフライトのチェックイン。
 このカウンターが非常にわかりにくい。エールフランスの案内表示の通りに一旦タリスのホームに上がって、ホーム中ほどからまた階下に降りる。駅構内のすみっこにあります。要注意。
 ちなみに、ブリュッセル南駅では機内預けの荷物は受けてくれないので、荷物がある人はCDG空港のカウンターで改めてバギッジチェックインが必要。
 
 
トラムの走る街並み ヨーロッパ最古の高層ビル ルーベンスハウス
ルーベンスハウスの中庭(内部は撮影禁止) ワッフル屋 チョコがけ・・・チョコ自体がうまい
アントワープ中央駅 喉がかわいたので・・・またビール ブリュッセル南駅でAFのチェックイン・・この表示に従って進むと・・・え?ホームにあがるの??
一旦、タリスのホームに上がって、表示に従ってホーム中央のリフトで下に降りる。 と、駅のはじっこらしき、こんな閑散としたコンコースに出ます。 あ、ありました!AFのカウンター。ここでチェックイン。


 タリスは往復ともAF専用車両の一等1号車。
 今回も飲み物とスナックのサービスがあり。行きの緊張感はどこへやら。もらうのはもちろんビールで、ステラ・アルトワ。チップスをおつまみにもらう。
 天気も良好。牧草地帯をぐんぐん進む。

 CDG空港でかなり時間があるので、あちこち免税店をのぞくもちょっと期待はずれ。

 帰りは遅れも無く、フライトも順調無事帰国。ちなみに帰りの映画は「解夏」。人目もはばからず思う存分泣く。

 自然と歩きがのんびり、ゆるゆるとなる街並みを楽しんで、美味しいビールと食事で大満足の旅。派手さはないけど、充実した休日。ベルギーはヨーロッパ一人旅を検討されている方にも強くお勧め。
 
 次は是非ムール貝の季節に、是非!
タリス号 おつまみにスナックをもらって、また飲みます のどか〜。車窓はずーっとこんな感じ
夕暮れのCDG空港 チキンのマスタード風味とサーモンテリーヌ 朝食

余談・・・

成田の税関での会話。
当然非課税のレーンに並ぶ。

通関士「どちらから?」
李白(パスポート手渡す)「ベルギーからです。」
通関士(パスポートめくりつつ)「ああ、お仕事ですね!」
李白「・・・・いえ、観光です。」
通関士「
えっ!お土産は?!

・・・余計なお世話です。